パーソナルコンピュータの生みの親、アラン・ケイの名言

プログラミング

アラン・ケイの名言集 パーソナルコンピュータ生みの親の言葉

今回はパーソナルコンピュータの生みの親といわれるコンピュータ科学者、アラン・ケイの名言を紹介します。

目次

アラン・ケイとは

アラン・ケイ

アラン・ケイ

  • コンピュータ科学者
  • 生年月日: 1940年5月17日
  • 出身:アメリカ マサチューセッツ

画像引用:

Alan Kay and the prototype of Dynabook, pt. 5

アラン・ケイはアメリカのコンピュータ科学者です。

パーソナルコンピュータ」という概念を提唱し、現在使われているプログラミングの主要なパラダイムである「オブジェクト指向(object-oriented)」という言葉を最初に提唱した人物です。

ダイナブック

アラン・ケイは、コンピュータがどのようなインターフェイスを持つべきか、そのイメージをコンピュータの黎明期から持っていました。

そのイメージとは、小型のモバイル型コンピュータで、子供でもプログラミングができ、誰にとっても使いやすい理想的なインターフェイスを備えたディバイス。

それは、まさに今日私たちが使うモバイルデバイス・iPadのようなものでした。

アラン・ケイは、その理想的なコンピュータを「ダイナブック」と呼び、1968年にイリノイ州で行われた会議でその概念を提示します。

コンピュータはメディア

アラン・ケイは、コンピュータは新しいタイプでメディアであり、コンピュータは人間の思考パターンを根本から変えるものになると考えます。

アラン・ケイは 「メディア論」の著者であるマーシャル・マクルーハンに影響を受けていました。

メディア論―人間の拡張の諸相

マーシャル マクルーハン

メディア論

「メディア論」には、以下のような主張があります。

印刷機の発明が人々に安価や印刷物を提供しただけではなく、一般の人々が書物に触れることにより、その識字能力が人々の思考パターンを変えることになった。

コンピュータは印刷機同様、人々の思考パターンに影響を与えるメディアになる可能性がある。
アラン・ケイそのように考えます。

そしてそういった考えが、子供でもプログラミングができて、使いやすいインターフェイスという「ダイナブック」のコンセプトにつながりました。

スティーブ・ジョブズとのかかわり

アラン・ケイは1970年代、ゼロックス・パロアルト研究所の設立に加わり、GUIの開発、またSmalltalkというオブジェクト指向プログラミングの開発にかかわります。

ゼロックス・パロアルト研究所での取り組みは、その当時、この研究所を見学したアップル・コンピュータのスティーブジョブズを魅了します

訪れたアップルコンピュータの社員に対し、アラン・ケイはパーソナルコンピュータ試作機のデモを行いました。
その試作機には Smalltalk による OS が搭載されていて、その上ではウィンドウベースのGUIが動いていました。

その体験をもとに、スティーブジョブズはマッキントッシュなどのプロダクトを作り上げます。

ゼロックス・パロアルト研究所での体験をスティーブジョブズは、1995年のインタビューで振り返っています。

アップルのマッキントッシュ、またアップルに続くように製品を開発したマイクロソフトはアラン・ケイのアイディアを商品化したといえます。

iPhone発表のイベントで

スティーブジョブズは、アラン・ケイをiPhoneの発表のイベントに招待します。

その発表イベントでスティーブは、アラン・ケイの言葉を紹介しました。

スティーブはこの言葉を引用して、素晴らしいOSやソフトフェアをハードウェアであるiPhoneに持ち込んだと話しています。

また、このイベントにはエピソードがあります。

アラン・ケイとスティーブジョブズの間で以下のやり取りがあったようです。

ジュブズからiPhoneを見せられたアラン・ケイは手でiPadの形を作り、「スティーブ、これをこのサイズにできれば、君は世界を征服できるよ。(“Steve, make it this size and you’ll rule the world”)」と答えた。

パーソナルコンピュータの生みの親、アラン・ケイの名言

画像引用:stevejobs.com

アップルはその後、iPadを完成させます。

スティーブが世界を征服できたかはわかりませんが、iPadは大ヒットしました。

それでは、アラン・ケイの名言を見てきたいと思います。

アラン・ケイの名言

未来を予測する最善の方法は…

The best way to predict the future is to invent it.
未来を予測する最善の方法は、それを発明してしまうことだ。

アラン・ケイ

アラン・ケイのもっとも有名な言葉でしょう。

Wikipediaには、以下のような記載があります。

1971年、パロアルト研究所の研究内容の将来予測を再三に渡って求めるゼロックス本社に対する回答(経営陣と開発陣の軋轢や見解の相違を端的に表している)。

Wikipedia

ソフトウェアに真剣なら…

People who are really serious about software should make their own hardware.
ソフトウェアに真剣なら、独自のハードウェアを作るべきだ。

アラン・ケイ

これが、スティーブ・ジョブズがiPhoneの発表イベントで引用した言葉です。

マイクロソフトやグーグルが採用するオープンなシステムではなく、ハードウェアとソフトフェアを統合したシステムが良い、スティーブはそのように考えていました。

その考え方の源泉はアラン・ケイのこういった言葉にあるのかもしれません。

オブジェクトとは…

Smalltalk is not only NOT its syntax or the class library, it is not even about classes.
I’m sorry that I long ago coined the term “objects” for this topic because it gets many people to focus on the lesser idea.
The big idea is “messaging.
スモールトークは、シンタックスとかクラスライブラリーだけではないし、またクラスとかでもないんだ。
昔、オブジェクトと名前をつけたことを申し訳なく思っている。それによって多くの人を小さなアイディアにフォーカスさせてしまっていると思うんだ。
大事な考え方は、(オブジェクトが)メッセージを送っているってことなんだ。

アラン・ケイ

アラン・ケイは、主要なプログラミングパラダイムである「オブジェクト指向(object-oriented)」という言葉を最初に提唱した人物です。

アラン・ケイのこういった発言は、オブジェクト思考とはどういったものかを考えるヒントを与えてくれます。

オブジェクトとは、それ自体が独自の構造を持っていて、互いにメッセージえお送りあっている体の細胞のようなもの。アラン・ケイはそのようなイメージを持っているようです。

そして、その細胞は組織になり、臓器になり、個体となるように、オブジェクトは、より大きなシステムを構成するようになります。

アラン・ケイは、大学で生物学を専攻していたました。

アラン・ケイは生物学の知識をメタファーとして、プラグラミンを考えていたのかもしれません。

クリエイティブティとは…

Most creativity is a transition from one context into another where things are more
surprising.
多くのクリエイティブティは、一つの分野から、人を魅了しているような別の分野に移ること。

アラン・ケイ

アラン・ケイはコンピュータ科学者であると同時に、生物学者であり、プロのジャズギタリストでもありました。

アラン・ケイのアイディア、発想はそうった違った分野を行き来することで生まれているのかもしれません。

さいごに

アラン・ケイの名言いかがでしたでしょうか。

スティーブジョブズとの関りは興味深いものだったのではないでしょうか。

アラン・ケイやスティーブ・ジョブズ。

コンピュータ業界の黎明期からテクノロジー、アイディアを進化させてきた人の言葉は、とてもわくわくさせてくれるものがあります。

また、良い言葉があったら追加していきたいと思います。